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特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(3)1989年10月 名古屋 学会原著
摘出眼内レンズの走査型電子顕微鏡的観察
著者: 宮田章1 谷口重雄1 小沢忠彦2 今井正之2 深道義尚2
所属機関: 1昭和大学藤が丘病院眼科 2昭和大学医学部眼科
ページ範囲:P.601 - P.604
文献購入ページに移動摘出理由は,水疱性角膜症26例,IOL偏位14例,遷延性ぶどう膜炎13例,屈折修正4例,外傷によるIOL脱臼3例であった。摘出されたIOLタイプは,前房レンズ29例,後房レンズ31列であった。
遷延性ぶどう膜炎のために摘出されたIOLでは,細胞質を大きく広げ偏平化したマクロファージや線維芽細胞様細胞が多数認められた。移植後1週間以内に摘出されたIOLでは,マクロファージが多数認められたが,それらは球形を保っており,太い偽足を出し,線維芽細胞様細胞は認められなかった。これら以外の症例では,眼内の炎症の消失とともに,移植後3か月以降に付着細胞が徐々に消失する傾向がみられた。
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