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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻5号

1990年05月発行

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(3)1989年10月 名古屋

学会原著

各種ぶどう膜炎患者末梢血および髄液中リンパ球のtwo-color flow cytometryによる分析

著者: 三木聡1 田内芳仁1 大谷知子1 山口景子1 三村康男1

所属機関: 1徳島大学医学部眼科

ページ範囲:P.621 - P.624

文献概要

 ぶどう膜炎患者のリンパ球動態を解明するため,ベーチェット病24例,原田病14例,サルコイドーシス6例,病型分類不能のぶどう膜炎28例および健常者30例の末梢血リンパ球,および新鮮例原田病では髄液中リンパ球に対して,two-color flow cytometryによる分析を行った。その結果,ベーチェット病患者にはCD8CD11細胞の割合の上昇,CD4Leu8/CD8CD11比の低下,NK細胞活性の低下が認められ,発作期と緩解期ではリンパ球サブセットに差を認めなかった。原田病患者にはCD4Leu8細胞の割合の低下,CD4Leu8細胞の割合の上昇が認められ,末梢血に対して髄液のCD4Leu8細胞の割合が有意に上昇しており,原田病発症時の炎症局所の免疫異常にはヘルパーT細胞の関与が強く示唆された。サスコイドーシス患者にはCD8CD11細胞の割合の上昇,CD4Leu8/CD8CD11比の低下が認められ,病型分類不能のぶどう膜炎はCD4Leu8細胞の割合の低下,CD8CD11細胞の割合の上昇,CD4Leu8細胞の割合の上昇が認められた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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