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特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(3)1989年10月 名古屋 学会原著
緑内障疫学調査共同研究—1988年—全国集計結果
著者: 塩瀬芳彦1 北澤克明2 塚原重雄3 赤松恒彦4 溝上国義5 布田龍佑6 勝島晴美7
所属機関: 1愛知県総合保健センター眼科 2岐阜大学眼科 3山梨医科大学眼科 4赤松眼科 5神戸大学眼科 6熊本大学眼科 7札幌医科大学眼科
ページ範囲:P.653 - P.659
文献購入ページに移動合計受診者は6,652人で内,40歳以上は6,185人,受診率38.5%,平均年齢57±12.51歳であった。有病率(人)は全般に高緯度地区で高い傾向が認められたがPOAG0.61%,LTG 1.92%,PACG0.31%,その他緑内障0.68%,OH1.16%であった。POAG, LTG, OHの頻度に有意の性差はなかったがPACGのみ女性に高い傾向が認められた(p<0.1)。年齢別有病率では,加齢に伴う増加傾向がLTG, POAG, PACGの順に高く,OHは逆に減少傾向が認められた。欧米データとの違いは人種特異性と検査,診断精度の向上によるものと考えられる。
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