icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻5号

1990年05月発行

文献概要

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(3)1989年10月 名古屋 学会原著

名古屋市立大学病院におけるサルコイドーシスの統計的観察(第1報)

著者: 朱雀五十四1 馬嶋昭生1 湯口幹典1 川路陽子1 森宏明1 尾関年則1 山本正彦2 野田正治2

所属機関: 1名古屋市立大学医学部眼科学教室 2名古屋市立大学医学部第2内科学教室

ページ範囲:P.667 - P.670

文献購入ページに移動
 名古屋市立大学病院眼科でサルコイドーシス(以下サ症)が疑われた81例(Ⅰ群)と,当院他科でサ症と診断され当科を受診した90例のうち眼病変のある46例(Ⅱ群)について統計的観察を行った。両群とも男女比は約1:2で,50歳代にピークがみられたが,Ⅱ群では20歳代にもピークがあった。サ症に特徴的な眼病変を1)羊脂様角膜後面沈着物あるいは虹彩結節2)隅角部結節あるいはテント状周辺虹彩前癒着3)硝子体混濁(雪玉状あるいは連珠状)4)網膜血管周囲炎5)網脈絡膜滲出物の5種類とし検討した。両群とも2)が最も多くみられた。Ⅰ群のうち全身的検査の結果からサ症と診断された症例では,3)および4)が多く,サ症の診断においてとくに重要であると思われる。両群とも視力予後は比較的良好であり,眼病変の個々の出現頻度,および眼病変の数に差はなかった。眼病変が1種類でもあれば,繰り返し全身的検査が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら