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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻6号

1990年06月発行

文献概要

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(4)1989年10月 名古屋 学会原著

閉塞隅角緑内障に対する虹彩切除術後のsecondary plateau iris syndromeについて

著者: 千原悦夫1 岡田守生1 吉村長久1 沖波聡1

所属機関: 1京都大学医学部眼科

ページ範囲:P.831 - P.834

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 虹彩切除後の閉塞隅角緑内障105眼(急性21,慢性84眼)に対して,散瞳剤点眼による散瞳試験を行い,一過性の眼圧変動について調べた。
 一過性に12mmHg以上上昇したものは15眼(14%)に見られた。前房内への色素細胞の遊出は一過性の眼圧上昇と有意に相関する(p<0.05)が,線維柱帯の房水通過障害とは関係がない。開放隅角のままで眼圧上昇発作を起こすものは,線維柱帯が周辺前癒着PASや色素沈着で機能不全を起こしている状態の上に軽度の前房内細胞遊出や狭隅角が加わっておこるものと考えられた。散瞳によって隅角が閉塞し,眼圧が上昇したものは2眼に見られ,pupillary blockの後に出現したsecon-dary plateau iris syndromeと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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