臨床眼科44巻6号

1990年06月発行

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集（4）1989年10月　名古屋 学術展示

血管腫様腫瘤を伴ったサルコイドーシスの1例

著者： 松本浩子¹ 岸茂¹ 和田秀文¹ 玉井嗣彦¹ 野田幸作² 森澤あおい²

所属機関： ¹高知医科大学眼科 ²高知赤十字病院眼科

ページ範囲：P.882 - P.883

　緒言　サルコイドーシスは網膜血管周囲炎，網膜新生血管，脈絡膜肉芽腫，視神経乳頭病変など多彩な眼底像を呈することで知られている^1）。このうち臨床像が血管腫に類似した病変を経験したので報告する。
　症例　患者は26歳，男性。初診は1988年1月14日。1987年12月中旬に両眼視力障害を自覚し，高知赤十字病院眼科を受診。ぶどう膜炎と診断され，当院紹介となった。既往歴，家族歴は特記すべきことなし。