文献詳細
臨床報告
文献概要
緑内障および高眼圧症患者を対象に,ハンフリー自動視野計を用いて網膜閾値測定を行い,その信頼係数と視野指数の臨床的評価を試みた。平均偏差により病期の進行にともなう視野丘の有意な沈下が,パターン標準偏差により形状の変化が表され,視野指数は経時的変化を把握するうえで有用であることが確認された。信頼係数については,判定基準によると41%のものが信頼性が低いとみなされ,固視不良,偽陰性の順に多く,偽陽性は非常に少なかった。固視不良と偽陽性は病期と無関係であったが,偽陰性は病期が進むにつれ出現頻度の増加傾向がみられた。短期変動は視野障害があると視野正常群より有意に大きくなり,パターン標準偏差との間に有意な相関が認められた。
視野障害のある緑内障患者では,検査結果の信頼性を判断するに際し,偽陰性と短期変動が高いことを考慮する必要がある。
視野障害のある緑内障患者では,検査結果の信頼性を判断するに際し,偽陰性と短期変動が高いことを考慮する必要がある。
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