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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻7号

1990年07月発行

文献概要

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(5)1989年10月 名古屋 学会原著

10年以上透明性を維持した角膜移植73眼の検討

著者: 木村内子1 松原正男2 佐藤孜2 澤充3 谷島輝雄4

所属機関: 1東芝中央病院眼科 2東大医学部眼科 3東大医学部附属病院角膜移植部 4日比谷眼科

ページ範囲:P.999 - P.1002

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 全層角膜移植を行った214症例延べ246眼のうち,10年以上経過観察をした透明角膜73眼を,残りの173眼と比較検討した。提供者が高年齢であっても,移植の予後に悪影響はなかった。原疾患は透明予後に関係した。円錐角膜,ヘルペス性角膜炎,ハイドロキノン角膜症は予後が良く,水疱性角膜症,斑状角膜変性症,角膜腐蝕は予後が悪かった。拒絶反応は,10年以上透明例の38%にあった。移植の回数は,73眼中72眼が1回のみの手術であり,3回以上の移植例で,10年以上の透明例はなかった。73眼の移植片中央部の平均内皮細胞面積は,術後約7年までは症例間の変動が大きく、7年後に極大の約1300μm2になり,その後緩慢に減少して術9年後には約1000μm2になり,症例間の変動が小さい状態で推移した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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