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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻7号

1990年07月発行

文献概要

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(5)1989年10月 名古屋 学会原著

Ⅱ型糖尿病における血漿中組織plasminogen activatorとplasminogen activator inhibitor

著者: 川村洋行1 高橋功一1 渡邉郁緒1 高田由美子2 高田明和2

所属機関: 1浜松医科大学眼科 2浜松医科大学第2生理

ページ範囲:P.1017 - P.1020

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 Ⅱ型糖尿病患者36名,を網膜症のない群,単純型網膜症群,増殖型網膜症群の3群に分類し血漿中組織plasminogen activator(tPA),plas-minogen activator inhibitor-1(PAI-1;PAI-total,PAI-complex,PAI-free),plasminogenactivator活性(PAA)について正常ボランティア21名と比較検討した。tPA,PAI-total,PAI-complex,PAI-free各濃度は単純型網膜症群で他群と比較し上昇していた。PAAは網膜症のない群で若干高い傾向が認められたが有意の差はなかった。Ⅱ型糖尿病性細小血管症の初期には血管内皮細胞からtPA,PAI-1分泌が亢進しているが,PAI-1による糸泉溶抑制が優位な状態にあると考えられた。インスリン治療の有無でtPA,PAI-1,PAAに有意の差はみられなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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