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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻7号

1990年07月発行

文献概要

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(5)1989年10月 名古屋 学会原著

頭頸部損傷患者の調節機能特性と動的調節検査の有用性について

著者: 伊比健児1 岩崎常人1 秋谷忍1 大塚正博2

所属機関: 1産業医科大学眼科 2さっか眼科

ページ範囲:P.1041 - P.1045

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 筋弛緩剤の投与を受けていない35歳以下の頭頸部損傷患者12名に対して準静的調節検査とステップ刺激による調節検査を行い,その調節特性を把握した。さらに同患者に対して塩酸エペリゾンの投与を行い,同様の検査を行って以下の結果を得た。
 1)準静的調節検査結果が正常でも,調節弛緩時間や調節緊張時間が延長している患者が5例認められた。
 2)塩酸エペリゾン投与後に準静的調節検査結果が不変であっても調節弛緩時間の短縮と調節緊張時間の延長が認められた患者が1例認められた。
 3)準静的調節検査結果が正常でも調節緊張時間が延長している患者に塩酸エペリゾンを投与すると調節麻痺様状態になった患者が1例認められた。
 これらの結果から,頭頸部損傷患者に対するステップ刺激による調節検査は有用であると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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