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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻7号

1990年07月発行

文献概要

臨床報告

姉弟例における瞼裂縮小症の治療経験

著者: 中井敦子1 中尾俊也1 北山早知子1 近江俊作1

所属機関: 1和歌山県立医科大学眼科

ページ範囲:P.1151 - P.1153

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 先天性瞼裂縮小症は,両眼性の瞼裂縮小,逆内眼角贅皮,眼瞼下垂を三主徴とする先天性奇形である。我々は,祖父,父にも瞼裂縮小症のある姉弟2例に対して治療した。まず水平瞼裂幅拡大を日的としてMustardé法を行い,6か月後に垂直瞼裂幅拡大を目的として Friedenwald—Guyton法を施行した。2年後の計測で,姉の水平瞼裂幅は概当年齢の平均値なみに拡大し,内眼角間距離は平均値より短くなった。弟では最初のMustardé法が効いていず,水平瞼裂幅の拡大と内眼角間距離の短縮はなかった。今回の手術を通してMustardé法が奏効すれば,吊り上げ術でも十分自然な表情が得られると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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