icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻8号

1990年08月発行

連載 眼科図譜・289

角膜後面に付着した落屑物質

著者: 松尾俊彦1 湯浅久美1 土田陽三1 浅野治子1 松尾信彦1

所属機関: 1岡山大学医学部眼科

ページ範囲:P.1174 - P.1175

文献概要

 緒言 落屑症候群では,線維状および顆粒状の物質が前眼部のいろいろな部位に沈着する。落屑物質は角膜後面にも沈着することが知られているが,きわめて稀である1,2)。今回私たちは,角膜後面に付着した落屑物質をspecular microscopeをもちいて観察し,角膜内皮細胞の属性についても検討した。
 症例 78歳の女性が,徐々に進行する左眼視力の低下を主訴に受診した。矯正視力は右眼0.5,左眼0.3で,眼圧は右眼12mmHg,左眼13mmHgであった。両眼とも眼底には異常なく,右眼には落屑物質の沈着は認められなかった。左眼には,図1のように角膜中央の後面部に混濁があり,落屑物質の沈着が水晶体前面および虹彩の瞳孔縁部にみられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら