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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻8号

1990年08月発行

文献概要

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(6)1989年10月 名古屋 学会原著

最近の全層角膜移植術成績—移植角膜の保存作成条件との関係

著者: 松尾くる美1 大路正人1 下村嘉一1 宇野敏彦2 瓶井資弘2 松田司2 浜野孝2 木下茂2 真鍋禮三2

所属機関: 1大阪労災病院眼科 2大阪大学医学部眼科

ページ範囲:P.1185 - P.1188

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 1985年10月から1988年9月までの3年間で大阪大学眼科において施行された,全層角膜移植術のうち,術後1年以上の経過を観察し得た,120例120眼の術後1年目における移植片透明治癒率と提供眼球の保存作成条件との関係について調査し,以下の結果を得た。
 1.全移植片透明治癒率は72%であった。
 2.死後眼球摘出までの時間が3時間未満とそれ以上の眼球を使用した症例の移植片透明治癒率に差は見られなかった。
 3.眼球保存時間が24〜48時間の症例では,24時間未満の症例に比べ,透明治癒率が高かった。
 4.拒絶反応は1%以下の危険率で,眼球保存時間が24〜48時間の症例に比べ,24時間未満の症例に多かった。
 5.ヒアルロン酸ソーダを使用した症例の方が,移植片透明治癒率が高かった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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