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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻8号

1990年08月発行

文献概要

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(6)1989年10月 名古屋 学会原著

老人性円板状黄斑変性の診断におけるビデオ赤外螢光眼底造影法の役割

著者: 林一彦1 長谷川豊2 田澤豊2 志和利彦2

所属機関: 1岩手県立花巻厚生病院眼科 2岩手医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1189 - P.1193

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 ビデオ赤外螢光眼底造影法(IA)の脈絡膜新生血管に対する造影精度について,従来の螢光眼底造影法(FA)との比較検討を行った。対象は,活動期の老人性円板状黄斑変性を疑われた78症例80眼である。FAおよびIAより得られた新生血管は,その造影程度によりそれぞれ,以下の3群に分類された。1度:典型的所見を示し,新生血管の存在部位および範囲の明らかなもの。2度:非典型的所見を示し,新生血管の存在部位を推測出来るもの。3度:新生血管の存在を示す造影所見が得られないもの。その結果,1度の群にはFAの38眼(48%),ⅠAの68眼(85%):2度の群にはFAの29眼(36%),IAの9眼(11%):3度の群にはFAの13眼(16%),IAの3眼(4%)が分類された。以上の結果から,新生血管の精密な診断を行うには,FAに比べIAが優れていると考えられ,IAの臨床への導入が必要と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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