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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻8号

1990年08月発行

文献概要

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(6)1989年10月 名古屋 学会原著

成人斜視の臨床的研究—その1.共同性水平斜視の手術成績の検討

著者: 岸本典子1 市川理恵2 大月洋1 岡田大造1

所属機関: 1岡山大学 2高知県立中央病院

ページ範囲:P.1233 - P.1236

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 15歳以上の共同性水平斜視123例を対象に,年齢,斜視病型,網膜対応別に手術成績を検討した。63.4%に機能的治癒,27.6%に整容治癒が得られた。高齢者と網膜対応異常者では成績が低下する傾向がみられた。単位術量あたりの矯正効果は年齢による有意差がなかった。恒常性外斜視は間歇性外斜視よりも矯正効果が大きく,後天性内斜視と先天性内斜視とでは矯正効果に有意差がなかった。術後のもどりは間歇性外斜視と後天性内斜視で大きかったが,40歳以上では斜視病型間に差がなく,もどりは小さかった。術後,28例(22.8%)に複視が生じた。特に20歳以上で多く,主に過矯正と背理性によるものであった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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