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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻8号

1990年08月発行

文献概要

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(6)1989年10月 名古屋 学会原著

双胎児における未熟児網膜症の発症・進行要因の検討

著者: 松井博嗣1 杤久保哲男1 前田朝子1 河本道次1 清水光政2 宇賀直樹2 多田裕2

所属機関: 1東邦大学眼科学教室 2東邦大学新生児学研究室

ページ範囲:P.1241 - P.1245

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 出生体重1,500g未満の極小未熟児を少なくとも1児を含む7組15児の双胎と品胎について,未熟児網膜症の発症と進行因子を検討した。未熟児網膜症は在胎週数が短く,出生体重が小さいほど発症頻度が高かった。出生体重の大きい児に発症ないし重症である双胎児では,出生直後の数日間に動脈血二酸化炭素分圧が低値であり,pHが高い傾向があった。多胎児では未熟児網膜症の可能性を考慮して,妊娠中の早産予防を含めた母体管理と出生後の管理が必要であること,双胎児間で胎内発育の不均衡がある場合には,生後の全身管理と発症進行因子についての注意が望ましいことが結論された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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