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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻8号

1990年08月発行

文献概要

臨床報告

神経眼科疾患における静的フリッカー中心視野測定

著者: 宇山孝司1 中尾雄三1 大鳥利文1 松本長太2 宇山令司3

所属機関: 1近畿大学医学部眼科学教室 2多根記念眼科病院 3PL病院眼科

ページ範囲:P.1317 - P.1322

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 視路の第Ⅲニューロン障害である視交叉症候群,および視神経疾患に対し,フリッカー装置を組み込んだゴールドマン型視野計を用いて,静的フリッカー中心視野測定を行った。測定点は中心30°以内の6°ごとに格子状に配列された66点で,測定条件は背景輝度10asb,視標サイズ16mm2,視標輝度500 asbとした。視標呈示時間は3秒間,各測定点におけるcff値の決定は5Hzごとのsampling法を用いた。測定結果をオクトパスプログラム31または32(視標サイズ3)と比較した。6例10眼にフリッカー視野測定のほうがオクトパス視野測定よりも鋭敏に異常を検出した。オクトパス視野測定のほうがフリッカー視野測定に比べて鋭敏に異常を検出した症例は1眼のみであった。静的フリッカー中心視野測定は神経眼科疾患に有用であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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