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臨床報告
アルゴンレーザー光凝固療法を行ったBloch-Sulzberger症候群の1例
著者: 諸岡居織1 佐々木究1 梅野克哉1 浜田恵亮2 佐藤雄一2 成田博実3
所属機関: 1県立宮崎病院眼科 2県立宮崎病院小児科 3県立宮崎病院皮膚科
ページ範囲:P.1327 - P.1330
文献購入ページに移動両眼底とも網膜静脈は怒張蛇行し,網膜血管は赤道部まで伸びておらず,周辺部では動静脈吻合,新生血管,網膜硝子体出血を認めた。螢光造影検査では,右眼の網膜血管は血流を認めず,左眼でも視神経乳頭の耳側では2乳頭径,鼻側では4乳頭径まで周辺より無血管帯が及んでいた。両眼底ともに,増殖性変化が進行するため,アルゴンレーザーを用いて汎網膜光凝固術を施行した。光凝固後,右眼では血流がみられるようになり,両眼ともに網膜静脈の怒張蛇行の減少,網膜血管の無血管帯への伸展,螢光漏出の減少が認められた。生後1年目の眼所見では,右眼視神経萎縮と内斜視を認めるものの,眼球は正常大で,眼底に増殖性の変化はない。
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