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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻1号

1991年01月発行

文献概要

連載 眼の組織・病理アトラス・51

毛様体扁平部血管新生

著者: 猪俣孟1 岩崎雅行1

所属機関: 1九州大学

ページ範囲:P.10 - P.11

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 硝子体血管新生は,糖尿病性網膜症,網膜中心静脈閉塞症,ベーチェット病など種々の眼内病変に続発しておこり,硝子体出血や牽引性網膜剥離をひきおこす重篤な眼病変の合併症である。もともと血管新生は生体の創傷治癒機構の一つとしておこるもので,それは生体にとっては望ましい組織反応であるが,眼球では硝子体内に血管が新生されることによって眼内組織の透明性が阻害される。すなわち,同じ創傷治癒反応でも眼球内と生体の他の組織とは相反する結果を招来することになる。
 硝子体血管新生の好発部位は視神経乳頭と毛様体扁平部である。このうち,とくに毛様体扁平部に血管新生が好発する。その理由は,毛様体扁平部と網膜鋸状縁との移行部に硝子体側と脈絡膜側を連絡する潜在的な通路が存在するためである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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