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連載 眼科図譜・303
有水晶体眼におけるNd:YAGレーザー瞳孔形成術
著者: 大鹿哲郎1 松橋綾子1
所属機関: 1東京厚生年金病院眼科
ページ範囲:P.1636 - P.1637
文献購入ページに移動 緒言 瞳孔領に膜様の組織がみられる病態としては,先天性の瞳孔膜遺残や,外傷,内眼手術,眼内炎症後などに生じる続発性のものがある。これらの瞳孔領病変をレーザーによって切開しようとする試みは以前から行われており,特に近年はNd:YAGレーザーの普及に伴って,レーザーによる非観血的切開法が治療法の第一選択となっている。しかし,有水晶体眼での治療は必ずしも容易ではなく,その報告例も数少ない1,2)。
今回筆者らは,梅毒性ぶどう膜炎によると思われる両眼性瞳孔閉鎖の一症例に対し,Nd:YAGレーザーによる瞳孔形成ならびに虹彩後癒着剥離を行った。本症例の経過を観察し,特に1眼については発症前からの全経過を記録することができたので,ここに供覧する。
今回筆者らは,梅毒性ぶどう膜炎によると思われる両眼性瞳孔閉鎖の一症例に対し,Nd:YAGレーザーによる瞳孔形成ならびに虹彩後癒着剥離を行った。本症例の経過を観察し,特に1眼については発症前からの全経過を記録することができたので,ここに供覧する。
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