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臨床報告
網膜静脈閉塞症の全身的因子
著者: 寺西千尋1
所属機関: 1名寄市立総合病院眼科
ページ範囲:P.1663 - P.1666
文献購入ページに移動 対象は網膜静脈閉塞症新鮮例59例—中心静脈閉塞15例(男10例,女5例),分枝閉塞44例(男女,各22例)—で,平均年齢は中心静脈閉塞65.2歳,分枝閉塞60.2歳,前者は他報告に比し高齢であった。年齢,性別,季節的変動,貧血,血清蛋白分画,高血圧,肥満度,喫煙,アルコール嗜好において,中心静脈閉塞と分枝閉塞間に差はなかった。ただし,中心静脈閉塞では,対照に比し,血清アルブミン・グロブリン比の減少,α1およびα2グロブリンの増加がみられた。
網膜静脈閉塞症において,高血圧との関係が再確認された。つまり,血圧正常で降圧剤服用中の人や高血圧既往者を含むと中心静脈閉塞の80%,分枝閉塞の61%を占めた。しかし,喫煙やアルコール嗜好者は少なく,網膜静脈閉塞と直接の深い関連はないと考えられた。
網膜静脈閉塞症において,高血圧との関係が再確認された。つまり,血圧正常で降圧剤服用中の人や高血圧既往者を含むと中心静脈閉塞の80%,分枝閉塞の61%を占めた。しかし,喫煙やアルコール嗜好者は少なく,網膜静脈閉塞と直接の深い関連はないと考えられた。
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