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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻10号

1991年10月発行

臨床報告

ドルーゼンが原因と考えられる老人性円板状黄斑変性の1例

著者: 福山会里子1 石橋達朗1 大西克尚1

所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1711 - P.1714

文献概要

 ドルーゼンが原因と考えられる老人性円板状黄斑変性の1例を経験した。症例は54歳の男性。初診時,矯正視力は右1.2,左0.02。両側眼底に,広範囲に多数のドルーゼンを認めた。後極部のものはsoft drusen,周辺部のものはharddrusenであった。左眼黄斑部に,網膜下新生血管と網膜色素上皮下の出血斑を認めた。止血剤や循環改善剤を投与した。徐々に左眼の出血が吸収され,初診時より9か月後には左眼視力0.3と改善した。しかし,左眼の網膜下新生血管は増大した。両眼に広範囲に存在するドルーゼンをみた場合,特にそれがsoft drusenである場合には,網膜下新生血管の発生に十分注意すべきである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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