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特集 眼科基本診療—私はこうしている 診断に必要な基本技術
詐盲における視力検査のピットフォールとその対策
著者: 河野真一郎1
所属機関: 1帝京大学医学部眼科
ページ範囲:P.84 - P.85
文献購入ページに移動 詐盲の扱いは,日常臨床で避けて通れないやっかいな仕事のひとつである。詐盲(詐病)は「自分の望む結果を得るために,病気の存在,重症度,原因について故意に欺くこと」で,その目的は大まかにいって,兵役や服役などの義務から逃れること,経済的補償を得ることの2つがある。
詐盲の診断には,他の疾患のようにマニュアルがあるわけでも,王道があるわけでもない。また,詐盲が本人の人格に全面的責任がある場合もあるが,現代社会の病理を反映していると考えられる場合も少なくない。検査する例は,自分なりの診断技術を用意しておくことは必要であるが,実際に詐盲者を扱う場合,冷静,客観,洞察,毅然,時に共感を持って臨み,最終的には全人格をかけた闘いであることを覚悟せねばなるまい。
詐盲の診断には,他の疾患のようにマニュアルがあるわけでも,王道があるわけでもない。また,詐盲が本人の人格に全面的責任がある場合もあるが,現代社会の病理を反映していると考えられる場合も少なくない。検査する例は,自分なりの診断技術を用意しておくことは必要であるが,実際に詐盲者を扱う場合,冷静,客観,洞察,毅然,時に共感を持って臨み,最終的には全人格をかけた闘いであることを覚悟せねばなるまい。
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