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文献概要
特集 眼科基本診療—私はこうしている 治療に必要な基本技術
黄斑部出血の治療方針
著者: 湯沢美都子1
所属機関: 1駿河台日大病院眼科
ページ範囲:P.142 - P.143
文献購入ページに移動新生血管黄斑症
本症は黄斑部網膜下脈絡膜新生血管板の発生する疾患の総称である。本症の治療方針は疾患の種類,新生血管の位置と大きさと活動性および視力により,レーザー光凝固を行うべきかどうかを決める。
原則として高度近視によるものにはレーザー光凝固は行わない。これは本症の出血はまもなく吸収すること、血管板は大型にならず自然退縮傾向が強いためである。また,神経上皮下出血が主体であるため,出血下の血管板を光凝固する場合には出血に吸収された光エネルギーが熱エネルギーに変換され,周囲の神経上皮に伝播され,上方の神経線維の障害を生じる可能性がある。また高度近視眼では光凝固を行うと凝固部近縁の正常網膜にも萎縮が生じ,それが拡大するいわゆるatro-phic creepを生ずることも知られている。
本症は黄斑部網膜下脈絡膜新生血管板の発生する疾患の総称である。本症の治療方針は疾患の種類,新生血管の位置と大きさと活動性および視力により,レーザー光凝固を行うべきかどうかを決める。
原則として高度近視によるものにはレーザー光凝固は行わない。これは本症の出血はまもなく吸収すること、血管板は大型にならず自然退縮傾向が強いためである。また,神経上皮下出血が主体であるため,出血下の血管板を光凝固する場合には出血に吸収された光エネルギーが熱エネルギーに変換され,周囲の神経上皮に伝播され,上方の神経線維の障害を生じる可能性がある。また高度近視眼では光凝固を行うと凝固部近縁の正常網膜にも萎縮が生じ,それが拡大するいわゆるatro-phic creepを生ずることも知られている。
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