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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻11号

1991年10月発行

文献概要

特集 眼科基本診療—私はこうしている 緊急処置の実際

白内障手術後患者が眼痛,嘔吐,頭痛を訴える

著者: 田中康裕1

所属機関: 1和歌山赤十字病院眼科

ページ範囲:P.189 - P.189

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 術式を現在最も多く用いられている超音波白内障手術あるいは計画的水晶体嚢外摘出術および人工水晶体挿入術(PEA or PECCE+IOL)に限定し,緑内障などの術前合併症のないものとして話を進める。当院では術2日前より術直前まで,日に5回抗生剤とインドメロール®の点眼を行っている。術直前の眼圧降下剤の内服,点滴は行っていない。手術は2%キシロカイン®5mlで顔面神経ブロック,2.5〜3.0m1で球後麻酔を行い,術後2時間でベッド上安静を解除し,摂食およびトイレ歩行を許可している。術中および術後2日間は糖尿病等がなければ副腎皮質ホルモン(ソルメドロール®125mg2回/日)を投与している。術翌日より毎日軟膏(タリビット®,リンデロンA®)点入とミドリンP®の点眼を1回/日行う。術後3日目よりタリビット®およびリンデロンA®の点眼を5回/日行う。
 白内障手術が問題なく終った場合は術後,眼痛等を訴える人はあまりいない。特にインドメロール®の術前点眼を始めて以来,術後の鎮痛剤を希望する人は激減した。しかし稀には,白内障手術後早期(2〜3時間)に眼痛,頭痛を訴える場合がある。多くは単純な術後痛であり,鎮痛剤の投与が有効である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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