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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻12号

1991年11月発行

文献概要

臨床報告

アルカリホスファターゼ活性が上昇した原発性結膜下悪性リンパ腫の1例

著者: 宮崎朋子1 永谷学1 三井清次郎1 栗本晋二1 高橋睦夫2

所属機関: 1山口大学眼科学教室 2山口大学臨床検査医学部

ページ範囲:P.1819 - P.1822

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 結膜に原発することは稀である,悪性リンパ腫の1例を経験した。症例は43歳の男性で主訴は左眼の眼瞼下垂と霧視であった。左眼上方球結膜にみられたサーモンピンクの色調の腫瘍は,切除術後の病理組織診断の結果,非ホジキン型リンパ腫であり,LSG分類のびまん性リンパ腫・中細胞型に該当した。免疫組織化学的に腫瘍細胞は,B細胞型で,細胞膜に認められた免疫グロブリンは,IgMχ陽性であった。血清免疫グロブリン中,IgMに軽度上昇がみられたが,全身リンパ節に腫脹はなく,全身検査上も異常を認めず,Ann-Arbor分類Ⅰ期であった。腫瘍切除術後に放射線療法を行い経過は良好である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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