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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻12号

1991年11月発行

文献概要

臨床報告

動体検知コントラスト閾値—POAGにおける新種の自覚的視機能異常

著者: 渡辺雅美1 河崎一夫1 白尾裕1 松村孝司1

所属機関: 1金沢大学医学部眼科

ページ範囲:P.1837 - P.1841

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 原発開放隅角緑内障(POAG)の早期の自覚的視機能異常として動体検知能力の低下を想定し,当科で考案した装置を用いて動体検知コントラスト閾値を視力良好(矯正視力≧0.8)なPOAG眼(24例42眼)および対照眼(23例42眼)で調べた。POAG群における動体検知コントラスト閾値の対数(−1.50±0.33)は,対照眼群におけるそれ(−2.15±0.30)よりも有意に高かった(P<0.01,Student t—検定)。POAG群における動体検知コントラスト閾値の上昇の程度は視野狭窄の程度(湖崎分類Ⅰa〜Ⅲ)にかかわらなかった。本報結果は,動体検知コントラスト閾値の上昇がPOAGにおける自覚的視機能異常である可能性を示唆する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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