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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻12号

1991年11月発行

文献概要

臨床報告

角膜上皮障害に対するコラーゲンシールドを用いた治療

著者: 宮本裕子1 福田昌彦1 安本京子1 西田輝夫1 大鳥利文1

所属機関: 1近畿大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1843 - P.1846

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 ブタ強膜由来コラーゲン角膜シールドを種々の原因による角膜上皮障害の症例42例に試み,その臨床的有効性について検討した。
 コラーゲン角膜シールドは,びまん性表層角膜炎の4症例に対しては,3例75%に著効を示し,角膜びらん26例に対しては,21例81%に著効あるいは有効,遷延性角膜上皮欠損7例に対しては,5例71%にやや有効以上の判定であった。上皮下浮腫の2症例には,無効であった。
 コラーゲンシールドの装着により角膜表面に対するbandage効果で痛みや異物感の軽減が得られるとともに,溶解した分解物が潤滑剤として作用し,角膜上皮欠損の修復と再被覆を促すと考えられ,角膜上皮障害に対する一つの有効な治療法と評価される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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