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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻13号

1991年12月発行

文献概要

臨床報告

フルルビプロフェン点眼液の白内障手術中の散瞳維持効果と術後炎症に対するフレアセルメーターを用いた定量的検討

著者: 相原一1 山上聡1 澤充1 増田寛次郎1

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1895 - P.1899

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 プロスタグランディン合成阻害薬であるフルルビプロフェン(FP)点眼液の,白内障手術中の散瞳維持効果および,術後炎症抑制効果を検討した。対象は,老人性白内障28眼で,FP濃度0,0.0025,0.025,0.1%のいずれかを術前4回,術後3回/日点眼とした。術中の縮瞳率を測定し,術後1か月間レーザーフレアセルメーターにより術後炎症度を検討した。縮瞳率はFP高濃度群(0.1%,0.025%)で低濃度群(0.0025%,0%)より有意に低かった(P<0.05)。術後フレア値は術翌日にFP高濃度群が低濃度群に比し有意に低かったが(P<0.05),2日目以後は有意差がなかった。高濃度のFPは白内障手術中の散瞳維持および術後炎症抑制に有効な薬剤である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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