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臨床報告
片眼に続発性先天無水晶体症,他眼に先天白内障が認められた1例
著者: 鈴木一作1 高橋茂樹1
所属機関: 1山形大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1917 - P.1920
文献購入ページに移動 6カ月の男児で,右眼に続発性先天無水晶体症,左眼に先天白内障が認められた1例を経験した。右眼は小眼球で,小角膜,角膜混濁および不完全無虹彩がみられ,水晶体は認められなかった。硝子体は前面に虹彩色素の沈着がみられた。一方,左眼は瞳孔膜遺残,水晶体前極部の嚢および皮質の混濁,さらに水晶体後嚢下皮質の点状混濁が認められた。本症例および先天白内障であった母親の染色体に,3番と8番の長腕転座があった。右眼の先天無水晶体症の原因は不明であったが,左眼の先天白内障は染色体異常が関与して発症したものと思われた。
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