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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻2号

1991年02月発行

文献概要

臨床報告

緑内障様視神経萎縮を呈した水頭症の1症例

著者: 小泉公仁子1 新家真1 川本英三1 山上淳吉23

所属機関: 1東京大学眼科 2東京都老人医療センター眼科 3琉球大学眼科

ページ範囲:P.107 - P.111

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 小児期に水頭症が発症し,かつ10年来の脳循環障害による諸症状を示した65歳男性に,両眼性の緑内障様視神経萎縮と視野変化がみられた。パターン視覚誘発電位はP100の潜時延長が両眼にみられた。第3脳室の拡大による視交叉部の圧迫が強く疑われた。本症例の視神経萎縮は,視神経への第3脳室拡大による機械的圧迫と中枢神経系への慢性的循環障害が加わったためと考えられた。視神経障害像は低眼圧緑内障におけるそれときわめて類似しており,低眼圧緑内障における視神経障害の原因を考えるうえで興味深い症例と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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