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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻2号

1991年02月発行

文献概要

臨床報告

緑内障のある白内障眼への眼内レンズ挿入術—角膜内皮の変化と術後炎症

著者: 天野史郎1 池澤暁子1 佐古博恒1 小松真理1 清水公也1

所属機関: 1武蔵野赤十字病院眼科

ページ範囲:P.119 - P.122

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 緑内障67眼に対して後房レンズ挿入術を行い,術後前房内炎症をレーザーフレアセルメータを用いて評価し,術前後の角膜中央部の内皮細胞をスペキュラーマイクロスコープを用いて評価した。術後の前房内炎症は正常30眼と比較して緑内障眼で強く,原発開放隅角緑内障(POAG)36眼と原発閉塞隅角緑内障(PACG)31眼ではPACG眼でより強い前房内炎症が観察された。角膜内皮細胞の減少率は,POAG眼よりPACG眼でより大きかった。PACG眼の中で,急性緑内障発作や濾過手術の既往のある症例には術前から角膜内皮数が少ないものがあり,こうした症例では,手術適応と術後経過観察に注意が必要と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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