icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻2号

1991年02月発行

文献概要

臨床報告

白内障術前術後の抗炎症剤ジクロフェナック点眼

著者: 北大路浩史1 中井義秀1 北大路勢津子1

所属機関: 1東海眼科

ページ範囲:P.171 - P.174

文献購入ページに移動
 水溶性の0.1%ジクロフェナック点眼液の,眼内レンズ手術におけるフィブリン析出予防効果と副作用につき,油性の0.5%インドメタシン点眼液と比較検討した。白内障嚢外摘出術と後房レンズ挿入を行った239眼,超音波乳化吸引術と後房レンズ挿入を行った25眼を対象に,ジクロフェナック群208眼,インドメタシン群46眼,点眼(−)群10眼に分け,点眼は術前2回,術後3回/日×4〜7日とし,ステロイドおよび抗生剤点眼液等を併用した。フィブリン析出は,点眼(−)群で20%,ジクロフェナック群5%,インドメタシン群4%と点眼群で明らかに少なかったが,角膜上皮障害は,点眼(−)群では0%であったが,極軽度のものも含めると,ジクロフェナック群で12%,インドメタシン群では24%に見られた。ジクロフェナック群での上皮障害は,術前内皮細胞密度の減少と優位な相関を認めた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら