icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻3号

1991年03月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(1)1990年9月 東京 学会原著

眼内水晶体落下例の水晶体摘出

著者: 根路銘恵二1

所属機関: 1琉球大学眼科

ページ範囲:P.229 - P.232

文献購入ページに移動
 外傷性水晶体脱臼の水晶体全摘術中に水晶体落下を起こした79歳の症例について,水晶体の摘出を行った。
 落下水晶体の摘出術は術中偶発症や合併症が生じやすいため安全な方法が選択されるべきであり,本症例は硝子体手術と開放創からの娩出の併用で行った。
 本方法の手順においては,眼内での水晶体の移動が自在に行われることが必要であり,今回は静水圧を利用してのフルートニードルによる吸着法をとった。
 フルートニードルによる吸着法は,フルートハンドルの小孔を開閉することで水晶体の着脱が容易であり,吸着圧も灌流瓶の高低をかえることにより調節される。静水圧による吸着力は,娩出時の水晶体保持として十分な力を有する。
 落下水晶体の摘出術において,フルートニードルによる水晶体の吸着移動は有用な手段であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら