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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻3号

1991年03月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(1)1990年9月 東京 学会原著

老人性円板状黄斑変性症の治療効果—脈絡膜新生血管板が中心窩下にかかる症例

著者: 清水敬子1 松本真智子1 中村仁1 戸張幾生1

所属機関: 1東邦大学大橋病院眼科

ページ範囲:P.255 - P.258

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 老人性円板状黄斑変性症の中心窩下に脈絡膜新生血管板がある症例の治療効果を検討した。40例40眼を対象とし,中心窩下の新生血管板を除いた新生血管板を,色素レーザーの波長580,590,610,630nmで光凝固治療した。3か月以上,平均15か月経過を観察した。
 2段階以上の視力の改善が,小型の新生血管板と円板状病巣でみられた。漿液性色素上皮剥離,出血性色素上皮剥離,結合織型では,視力の改善がなかった。視力の改善がみられた小型の新生血管板と円板状病巣では、610nmの波長が有効であった。病巣の瘢痕化の拡大がないものが80%を占め,色素レーザーの低形成的な瘢痕形成性が確かめられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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