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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻3号

1991年03月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(1)1990年9月 東京 学会原著

網膜細動脈瘤の破綻後の転帰

著者: 横井則彦1 森野潤子1 保田桂子1 赤木好男1 山本敏雄2

所属機関: 1京都府立医科大学眼科 2山本眼科

ページ範囲:P.277 - P.281

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 網膜細動脈瘤は,破綻後の自然経過において3段階(stageⅠ,Ⅱ,Ⅲ)の螢光眼底造影像を示しながら推移することを先に報告した。
 このstageⅢ以降の2眼をさらに経過観察すると,検眼鏡では明瞭な動脈瘤全体が,螢光眼底造影では,螢光所見を欠く領域として認められるようになった(stageⅣ)。この所見は,螢光色素が動脈瘤に流入せず,しかも動脈瘤そのものが脈絡膜背景螢光をブロックすること,すなわち,動脈瘤内全体を占拠した血栓が内皮化され,最終的に完全な線維組織に置き変えられたために生じた所見と考えられた。網膜細動脈瘤の螢光眼底造影像の推移は動脈瘤内部の血栓の器質化の進行を反映したものであると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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