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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻3号

1991年03月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(1)1990年9月 東京 学会原著

網膜剥離の手術法の選択—経強膜もしくは経硝子体の選択

著者: 小林康彦1 有馬一城1 小沢佳良子1 中川正昭1 二宮久子1 稲垣有司1 土屋櫻1 田中稔1

所属機関: 1順天堂大学浦安病院眼科

ページ範囲:P.307 - P.310

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 今回筆者らは,網膜剥離と診断された202眼のうち,裂孔の位置・大きさ・手術既往の有無・牽引の程度・硝子体混濁の程度・PVRの有無などより,難治性と思われる症例を抽出し,その手術方法として,経強膜的アプローチか,経硝子体的アプローチかで苦慮した34眼に対しての,各項目について検討を加えた。また,全例に対して,最終的に硝子体手術を施行し,88%の復位率が得られた。
 裂孔原性網膜剥離の手術の第一選択は,経強膜からのアプローチであるが,今回の筆者らの経験から術後のPVRの予防や視機能などの点から,難治性と思われる症例には,硝子体手術に起因する問題点を理解したうえで,経硝子体法による手術を選択したほうがより良好であると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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