文献詳細
特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(1)1990年9月 東京
学会原著
文献概要
開放隅角緑内障(POAG)患者の網膜循環動態をVideo-densitometric image analysisの方法を用いて検討した。対象症例は,正常群17例17眼,POAG群18例21眼である。
正常群は各象限の網膜平均循環時間(MCT)に有意の差を認めなかったが,POAG群は耳側MCTが有意に遅延していた。POAG群のMCTは,眼圧と相関がなかったが,陥凹/乳頭の直径比(C/D比)および視野障害の程度とに,正の相関関係が認められた。
MCTを検討することが,網膜循環障害と視野変化との関係を考える上で有益と思われた。POAGでは,眼圧下降のみでなく,循環改善剤の投与により,網膜循環を改善させることが重要と考えられた。
正常群は各象限の網膜平均循環時間(MCT)に有意の差を認めなかったが,POAG群は耳側MCTが有意に遅延していた。POAG群のMCTは,眼圧と相関がなかったが,陥凹/乳頭の直径比(C/D比)および視野障害の程度とに,正の相関関係が認められた。
MCTを検討することが,網膜循環障害と視野変化との関係を考える上で有益と思われた。POAGでは,眼圧下降のみでなく,循環改善剤の投与により,網膜循環を改善させることが重要と考えられた。
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