icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻3号

1991年03月発行

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(1)1990年9月 東京

学会原著

水晶体嚢性緑内障の視野障害の進行原発開放隅角緑内障との比較

著者: 西山正一1 布田龍佑1 古吉直彦1 萩原理1 園田頼信2 守啓佑2

所属機関: 1熊本大学医学部眼科 2熊本大学工学部情報工学科

ページ範囲:P.319 - P.322

文献概要

 5年間経過を観察した眼圧調整良好な水晶体嚢性緑内障患者19例20眼と,原発開放隅角緑内障患者32例45眼の視野障害の進行について比較検討した。対象は年齢50歳以上,矯正視力0.1以上で,経過観察期間中の眼圧が2回連続して21mmHgを超えず,ゴールドマン視野計にて観察開始時と,1,3,5年目の計測をしており,観察開始時の視野が湖崎分類Ⅲ期以内のものとした。各観察時期のゴールドマン視野のⅤ-4とⅠ-4イソプターの視野減少率については,新しく開発した視野図処理システムを用いて面積を計算し,有意差検定を行った。その結果,水晶体嚢性緑内障の視野減少率は各観察時期において原発開放隅角緑内障よりも高く,とくにⅠ-4のイソプターにては有意差を認めた。年齢をマッチングさせた比較では有意差を認めず,年齢因子の関与が大きいことが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら