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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻3号

1991年03月発行

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(1)1990年9月 東京

学会原著

低眼圧緑内障に対する塩酸ブナゾシン点眼の効果.—眼脈流量を中心に

著者: 杉山哲也1 徳岡覚1 守屋伸一1 中島正之1 東郁郎1

所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.327 - P.329

文献概要

 塩酸ブナゾシン(α1遮断剤)点眼液が,低眼圧緑内障の眼脈流量や視野等に及ぼす影響について検討した。BFA (日本バイオラッド)によって解析された眼脈流量は,低眼圧緑内障で111.1±32.6μl/minと,正常者(186.1±43.2)や原発開放隅角緑内障(137.2±50.4)よりも有意に低値であった。眼脈流量は0.025%塩酸ブナゾシン点眼を開始すると徐々に増加し,3か月後には50.3%の増加率であった。眼圧は平均0.9mmHg下降した。3〜5か月後の視野検査では18眼中6眼に改善を認め,改善群では眼脈流量の増加率が非改善群より有意に高かった。今後,低眼圧緑内障の治療薬として応用の可能性がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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