文献詳細
特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(1)1990年9月 東京
学会原著
文献概要
翻転網膜に可動性のある巨大裂孔網膜剥離7例7眼に対し,変形バックルによる強膜内陥術および冷凍凝固を施行した。シリコンスポンジを巨大裂孔後極側縁に沿ってなだらかに湾曲させバックリングすることにより,裂孔後極側縁網膜の皺襞をきたすことなく裂孔閉鎖が可能となった。術後全例で網膜が復位し,2例が再剥離し再手術を施行した。本法は術式が簡単で,しかも眼内気体注入などの眼内操作を行わないため,それによる合併症も起こらない。手術侵襲・復位率などの点からみて,優れた方法と考えられた。
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