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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻3号

1991年03月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(1)1990年9月 東京 学会原著

桐沢型ぶどう膜炎の重症度を決める因子

著者: 守本佳代子1 松尾俊彦1 小山鉄郎1 松尾信彦1 小山雅也2 中山正3 市川理恵4

所属機関: 1岡山大学医学部眼科学教室 2社会保険栗林病院眼科 3岡山赤十字病院眼科 4高知県立中央病院眼科

ページ範囲:P.359 - P.362

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 桐沢型ぶどう膜炎の自験例22例26眼を対象とし,最終視力と諸因子との関係を統計的に検討した。最終視力不良となった症例では,網膜滲出斑は急速に拡大し,後極まで及び,最終的に広範囲となり,硝子体網膜癒着を伴っているものが多かった。また,①網膜動脈炎が視神経乳頭よりびまん性に生じていること,②網膜電図のa,b波高の低下,③末梢血中の免疫複合体の上昇,の3点は,予後不良であることを初診時に予測する指標になりうると考えられた。性別,発症地,発症年月,病因ウイルスの種類,初診時の前房炎症の程度,眼圧,豚脂様角膜後面沈着物の有無血沈,CRP,血清IgG量と最終視力との関連はなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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