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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻3号

1991年03月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(1)1990年9月 東京 学会原著

糖尿病症例の眼内レンズ挿入術と角膜内皮障害について.長期観察結果

著者: 上谷彌子1 高塚忠宏1 久保田健次1

所属機関: 1虎の門病院眼科

ページ範囲:P.381 - P.384

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 眼内レンズ挿入術を施行した糖尿病症例で,術前と術後3か月,3年の経過観察が可能であった25眼について,角膜内皮細胞の変化を観察した。
 細胞密度と変動係数共に,コントロール群(非糖尿病症例)との間に有意の変動差は認められず,細胞の大小不同すなわち大きさのバラツキに関する術前の両者の差が,3年後にも継続されていた。術後3か月では,いまだ細胞の形のバラツキの増加があったのに対し,3年後には細胞の大きさのバラツキがあるにも関わらず,形は六角形細胞の回復によって安定化されていた。
 以上より,糖尿病症例群で眼内レンズによると思われる角膜内皮障害は,術後3年の時点でも,ほとんど無視できると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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