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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻3号

1991年03月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(1)1990年9月 東京 学会原著

原発性に類嚢胞黄斑浮腫をみた1例

著者: 岸本伸子1 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.389 - P.392

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 原発性に類嚢胞黄斑浮腫が両眼にある30歳女子を報告した。黄斑部網膜中心窩に数個の小嚢胞があり,小嚢胞は後に硝子体側が破れ,層状円孔となった。蛍光眼底造影では蛍光の漏出や貯留はなかった。視野は浮腫様の変化のある黄斑部よりむしろマリオット盲点を含んだ輪状の比較暗点を示した。ERGとEOGはsubnormal,色覚は正常,暗順応は一次暗順応時間の短縮,二次暗順応の最終閾値は上昇していた。Fenestratedsheen macular dystrophyに近縁の疾患と考えられたが,原発性に黄斑部に小嚢胞を伴う疾患である,dominant inherited cystoid macular edema,X-linked retinoschisisの女性保因者や網膜色素変性症などと鑑別が重要であり,さらに経過観察のうえで確定診断が行われる必要がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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