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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻3号

1991年03月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(1)1990年9月 東京 学会原著

緑内障のある白内障眼への眼内レンズ挿入術—術1年後の視機能と眼圧の変化

著者: 天野史郎1 池澤暁子1 小松真理1 清水公也1

所属機関: 1武蔵野赤十字病院眼科

ページ範囲:P.393 - P.395

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 緑内障のある白内障眼への眼内レンズ挿入術後1年間の視機能と眼圧の変化を検討した。対象は,当科で後房レンズ挿入術を受け,術後1年以上の経過観察が可能であった原発閉塞隅角緑内障(PACG)21例25眼と,原発開放隅角緑内障(POAG)29例38眼であった。視力はPACGの全例で改善し,POAGでは術後早期に眼圧上昇や黄斑部浮腫を認めた3眼以外は改善した。視野は術後1年間に湖崎分類で1段階進行したものがPOAGに3眼あった。眼圧調整が悪化したものは,PACGに3眼(12%),POAGに7眼(18%)あった。眼圧調整悪化眼では,眼内レンズが嚢内に固定されていないものが多く,眼圧調整悪化と後房レンズの嚢内以外の固定に,有意な相関があった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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