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連載 眼の組織・病理アトラス・54
角膜の皮様分離腫
著者: 猪俣孟1
所属機関: 1九州大学
ページ範囲:P.458 - P.459
文献購入ページに移動 角膜の類皮種corneal dermoidは類皮分離腫der-moid choristomaとも呼ばれる先天性の腫瘤である。臨床でよくみられるものは,角膜輪部に米粒大もしくはそれよりやや大きめの白色半球状を呈した腫瘤が形成され,その表面は皮膚に類似して毛が生えている。
角膜類皮腫は,腫瘤の大きさの程度によって,次の3型にわけられている。程度1は,角膜輪部の小さな黄白色の腫瘤で,腫瘤の下にはほぼ正常に近い構造の角膜実質がある。程度2は,類皮腫が角膜全体を覆うが,デスメ膜や角膜内皮は存在し,眼球内部にも異常を認めない。程度3は,角膜全体を覆う類皮腫がさらに眼球内部にも広がり,前房,虹彩,水晶体も腫瘤に取り込まれてしまっている。そのまめに,眼内組織構造にも種々の発育異常を伴い,小眼球である。
角膜類皮腫は,腫瘤の大きさの程度によって,次の3型にわけられている。程度1は,角膜輪部の小さな黄白色の腫瘤で,腫瘤の下にはほぼ正常に近い構造の角膜実質がある。程度2は,類皮腫が角膜全体を覆うが,デスメ膜や角膜内皮は存在し,眼球内部にも異常を認めない。程度3は,角膜全体を覆う類皮腫がさらに眼球内部にも広がり,前房,虹彩,水晶体も腫瘤に取り込まれてしまっている。そのまめに,眼内組織構造にも種々の発育異常を伴い,小眼球である。
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