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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻4号

1991年04月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(2)1990年9月 東京 学会原著

%縮瞳量,%速度を加えた新しい分析法による対光反応の研究—第3報 自律神経作働薬点眼の対光反応に及ぼす影響の加齢変化

著者: 宮下裕二1 杉山哲也1 守屋伸一1 内海隆1

所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.535 - P.539

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 ピロカルピンならびにエピネフリン点眼は瞳孔緊張症とHorner症候群の診断に必須であるが,その影響を年代別に詳細に対光反応から検討した報告はない。年代別に約50例を対象にこれら点眼剤の対光反応に及ぼす影響を検討した。対光反応はopen-loop下光刺激の可能なイリスコーダーを用いて測定した。ピロカルピン点眼の影響は瞳孔の大きさ・%Aに現われ,加齢に従い増大していた。DPE点眼の影響は瞳孔の大きさ・%VDmaxに現われ,加齢とともに亢進していた。この加齢変化は副交感・交感両神経系の脱神経後の過敏性と角膜薬剤透過性の亢進が合わさったものと考えられた。今後はここで得た年代別正常値をもとに,薬剤に対する過敏性を判定することができる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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