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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻5号

1991年05月発行

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(3)1990年9月 東京

学会原著

眼部局所の加温によりUhthoff徴候を呈した球後視神経炎の1例

著者: 八重康夫1 中塚和夫1 稲吉鉦三2

所属機関: 1大分医科大学眼科 2大分医科大学内科

ページ範囲:P.695 - P.698

文献概要

 55歳女性の右)球後視神経炎の経過中にUhthoff徴候(以下U徴候)を呈した1例を報告した。
 U徴候は,初診時0.06の視力が1.0に回復してきた第10病日より第25病日まで約15日間発現した。入浴により右視力は0.1に低下したが,入浴中眼部を冷却すると視力低下は0.4に抑えられた。また眼部を10分間ずつ加温,冷却したところ,体温はほぼ一定で,結膜嚢温のみの上昇,下降により右視力は1.0→0.5→0.8,CFFは30→25→30Hzとなり,U徴候,逆U徴候を認めた。
 以上より,U徴候は,体温上昇が必須条件ではなく,眼部局所の温度変化に深く関係していることが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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