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特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(3)1990年9月 東京 学会原著
両眼硝子体出血を認めた亜急性細菌性心内膜炎の1例
著者: 樋口祐二1 石原淳2 宮崎守人2 瀬川雄三2 門野聡3
所属機関: 1飯山赤十字病院眼科 2信州大学眼科学教室 3飯山赤十字病院内科
ページ範囲:P.727 - P.730
文献購入ページに移動症例は41歳男性で,内科で亜急性細菌性心内膜炎と診断された。初診時,両眼に視神経乳頭浮腫,視神経乳頭より硝子体中にのびる複数の新生血管と少量の硝子体出血,網膜に多数の出血斑を認めた。初診より3か月後,右眼硝子体中に塊状の硝子体出血をみ,視力は著明に低下した。初診より8か月後,全身状態の改善に伴い,右眼硝子体出血はほとんど消失し,上記新生血管はなくなり視力も回復した。病因としては網膜の循環障害が考えられた。
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