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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻5号

1991年05月発行

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(3)1990年9月 東京

学会原著

鈍的外傷により眼内レンズ挿入眼に網膜剥離をきたした1例

著者: 永本晶子1 近藤義之1 高塚忠宏1

所属機関: 1虎の門病院眼科

ページ範囲:P.743 - P.746

文献概要

 鈍的外傷後眼内レンズ脱出および裂孔性網膜剥離を生じた1例を経験した。
 症例は82歳女性で,右眼のECCEおよび眼内レンズ挿入術施行後8か月目に転倒して,机に右眼を打撲。翌日,脱出した眼内レンズを持参して再受診した。右眼視力は光覚弁で虹彩脱出・前房出血があり眼底は透見不能であった。同日,創口閉鎖術施行。その後網膜剥離が認められたため硝子体切除術を施行した。この術中,裂孔原性網膜剥離が明らかとなり裂孔閉鎖術を行った。術後4か月の現在,視力は(0.03)で網膜は復位しており経過観察中である。術前および術中所見・受傷機転から裂孔の発生機序として脱出時のレンズのループの網膜への直接の損傷が考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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