文献詳細
特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(3)1990年9月 東京
学会原著
文献概要
鈍的外傷後眼内レンズ脱出および裂孔性網膜剥離を生じた1例を経験した。
症例は82歳女性で,右眼のECCEおよび眼内レンズ挿入術施行後8か月目に転倒して,机に右眼を打撲。翌日,脱出した眼内レンズを持参して再受診した。右眼視力は光覚弁で虹彩脱出・前房出血があり眼底は透見不能であった。同日,創口閉鎖術施行。その後網膜剥離が認められたため硝子体切除術を施行した。この術中,裂孔原性網膜剥離が明らかとなり裂孔閉鎖術を行った。術後4か月の現在,視力は(0.03)で網膜は復位しており経過観察中である。術前および術中所見・受傷機転から裂孔の発生機序として脱出時のレンズのループの網膜への直接の損傷が考えられた。
症例は82歳女性で,右眼のECCEおよび眼内レンズ挿入術施行後8か月目に転倒して,机に右眼を打撲。翌日,脱出した眼内レンズを持参して再受診した。右眼視力は光覚弁で虹彩脱出・前房出血があり眼底は透見不能であった。同日,創口閉鎖術施行。その後網膜剥離が認められたため硝子体切除術を施行した。この術中,裂孔原性網膜剥離が明らかとなり裂孔閉鎖術を行った。術後4か月の現在,視力は(0.03)で網膜は復位しており経過観察中である。術前および術中所見・受傷機転から裂孔の発生機序として脱出時のレンズのループの網膜への直接の損傷が考えられた。
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